🔍 ナレッジとマニュアルの違い(5分)
❓ よくある疑問
- 「ナレッジで手順を書いたら、それってマニュアルでは?」
- 「最初からマニュアル作った方が早くない?」
- 「ナレッジとマニュアルって、結局何が違うの?」
💡 答え: 目的と完成度が全く違う
①ナレッジは「個人の頭の中の知識を外に出す」ための記録
②マニュアルは「誰がやっても同じ結果を出す」ための基準
この2つは、役割も使い方も全く異なります。
📊 2つの違い - 概要
| 項目 |
① ナレッジ |
② マニュアル |
| 何? |
調査・試行錯誤の記録 |
確定した標準手順 |
| 目的 |
• 個人の頭の中の知識を外に出す
• 次に同じことが起きたときの参考
• 調査過程・判断理由を残す
|
• 誰がやっても同じ結果を出す
• 業務の標準化・品質担保
• 教育・引継ぎの基準
|
| 完成度 |
60%
(書きかけOK)
|
100%
(常に最新・正確)
|
| 特徴 |
• 結論が出ていなくてもOK
• 試したことを列挙するだけでもOK
• 後から統合・整理される前提
|
• 手順が確定している
• 判断基準が明確
• 定期レビュー・更新が前提
|
| AI活用 |
• 多様な事例・パターンの学習元
• エラー対処のバリエーション提供
|
• 確実な回答の提供元
• 標準的な手順の学習
|
📝 具体例で理解する: freee勤怠ログインエラー
同じ「freee勤怠のログインエラー」でも、①ナレッジと②マニュアルでは内容が全く異なります。
① ナレッジの例: 調査記録
freee勤怠ログインエラーの対処調査
【状況】
Aさんから「freee勤怠にログインできない」と連絡
【試したこと】
1. パスワード再設定 → 解決せず
2. ブラウザをChromeからEdgeに変更 → 解決せず
3. ブラウザキャッシュクリア → ✅解決!
【分かったこと】
- freeeのログインエラーは、ブラウザキャッシュが原因の場合が多い
- 特にChrome使用時に発生しやすい
- キャッシュクリア後、再ログインで解決
【次回への備忘】
- まずブラウザキャッシュクリアを試す
- それでもダメなら、パスワード再設定
ポイント:
- 試行錯誤の過程が記録されている
- 結論に至るまでの判断理由が残っている
- 完璧でなくても、後で役立つ情報が蓄積されている
② マニュアルの例: 対処手順
freee勤怠ログインエラー対処手順
【前提条件】
- freee勤怠にログインできないとの問い合わせがあった場合
【標準対処手順】
1. ブラウザキャッシュクリアを依頼
- Chrome: Ctrl+Shift+Delete → 「キャッシュされた画像とファイル」をクリア
- Edge: Ctrl+Shift+Delete → 「キャッシュされたデータとファイル」をクリア
2. 再ログインを依頼
3. 解決しない場合
→ パスワード再設定を案内
→ freee管理画面から「パスワードリセット」実行
【判断基準】
- ブラウザキャッシュクリアで90%解決
- 解決しない場合のみパスワード再設定
【注意事項】
- パスワード再設定は、ブラウザキャッシュクリア後に実施
ポイント:
- 手順が明確で、誰がやっても同じ対応ができる
- 判断基準が具体的に書かれている
- 注意事項が整理されている
🤔 なぜ両方必要なのか
❌ 全部マニュアルにすると...
問題点:
- 管理コストが爆発する
- すべてを100%の完成度にするのは不可能
- 定期レビュー・更新が追いつかない
- 試行錯誤の過程が消える
- 「なぜその手順なのか」が分からない
- 判断理由が残らない
- 知識の蓄積が進まない
- 「マニュアルにできる完璧なもの」しか残らない
- 60%の知識が捨てられる
✅ ナレッジ→マニュアルの流れのメリット
メリット:
- 知識を捨てない
- まずナレッジで記録(60%でOK)
- 必要に応じてマニュアルに昇格(100%)
- 段階的に成熟させる
- ナレッジで試行錯誤を記録
- 手順が確定したらマニュアル化
- AI活用で両方が活きる
🤖 AI活用での効果
AIチャットボットにおける役割分担
②マニュアル → 確実性
- 「新入社員アカウント作成手順は?」→ マニュアルから正確な手順を回答
- 「PC故障時の対応フローは?」→ マニュアルの判断基準を提示
①ナレッジ → 豊富さ
- 「freeeログインエラーの対処法は?」→ 複数の事例から最適な方法を提案
- 「プロキシ設定がうまくいかない」→ 過去の試行錯誤から対処法を提示
両方を学習させることで:
- 確実な回答(マニュアル)+ 豊富なバリエーション(ナレッジ)
- より精度の高いAIチャットボットが実現
📌 判断基準
ナレッジにするべきもの
- 調査・検証の過程を残したい
- 試行錯誤の記録
- エラー対処の複数パターン
- 判断に迷ったポイントと結論
- 手順が確定していない
マニュアルにするべきもの
- 定常的に発生する業務
- 複数人で対応する必要がある
- 判断のブレが業務品質に影響する
- 手順が確定している
- 誰がやっても同じ結果が必要
🎯 迷ったら → まずナレッジ
判断に迷ったら、まず①ナレッジとして記録してください。
後から②マニュアルに昇格させることは簡単ですが、
記録しなかったら、その知識は永遠に失われます。